日時:2015年3月7日(土) 
場所:矢太樓南館レインボーホール

 2014年度の卒後セミナーでは千住秀明先生・松坂誠應先生の退官記念講演が開催されました。司会は神津玲先生・沖田実先生に務めていただきました。

 まず、千住先生には「呼吸リハビリテーションの歩みとこれからの理学療法-夢を託して・・・」についてご講演いただきました。昔の思い出話も交えつつ、呼吸リハビリテーションの立ち上げ・千住先生の研究室である「夢塾」の歩みについてお話しいただき、スケールの大きさにただ感嘆させられました。千住先生が成し得た偉業とともに、成し得なかったことも紹介され、今後の課題として後輩であるセラピストたちに託しエールを送られました。先生ご自身も、今後は「夢」を追い求めて、呼吸リハビリテーションの普及のために東京で第一線に戻ると熱き思いを語られました。

 続きまして、松坂先生より「地域リハビリテーションの歩みと理学療法への提言」についてご講演いただきました。松坂先生が長崎大学病院に入院された経験談から始まり、研修医時代の話、保険制度の変化、当時の地域在住高齢者の生活など、現在では考えられないような当時の状況をご自身の体験も踏まえてお話されました。

 最後には「将来は寝たきりという言葉をなくしたい」、と理学療法士にとって最終目標ともいえる松坂先生自身の目標を語られました。講演を最後まで聴講し終えた時には、その目標が実現に近づいていることを感じさせられました。

 両名の先生ともに壮大なスケールの夢や目標を掲げられており、すべてのセラピストが敬意を示すとともに発奮させられる素晴らしいご講演でした。(文責:広報部 石井 瞬)